決勝は名門対決となった。藤枝東は2-1で清水桜が丘に逆転勝ち。FW小島涼平(2年)が今大会初ゴールを含む2得点の活躍で、3連覇に王手をかけた。静岡学園は2-1で浜松西に辛勝。快進撃を続けた相手に苦戦しながらも、逆転で2年ぶりの決勝進出を果たした。決勝は23日、草薙陸上競技場で行われる。【神谷亮磨】

■藤枝東、エースが目覚めた

藤枝東のエースが大一番で目覚めた。1点を追う前半30分、FW小島は中央でボールを受けると、左足で同点ゴールを挙げた。「やっと取れたのでうれしかった」。今大会初ゴールで勢いづくと、後半には持ち味を発揮した。同28分、味方からの浮き球パスを受け、体の強さを生かして反転。迷わず左足を振り抜き、決勝点を奪った。準々決勝まで無得点だった鬱憤(うっぷん)を晴らした。

小島は中学時代に清水ジュニアユースでプレー。ユースには上がれなかった。悔しさを胸に秘めながら日々の練習に打ち込み、昨年からAチーム入り。筋トレなどで体重を5キロ増やし、さらにパワーアップした。3連覇が懸かる決勝の相手は強豪・静岡学園。小島は「目標は優勝。結果と内容を求めながら、自分たちのサッカーを貫きたい」と頂点だけを見据えた。

■静岡学園、伊東が勝ち越し弾

守備の要が攻撃で輝いた。1-1で迎えた後半33分、DF伊東進之輔(2年)が自らボールを奪い、ゴール前まで駆け上がった。味方からのクロスを右足ダイレクトで押し込み、勝ち越しに成功。公式戦初ゴールが決勝進出に導く殊勲弾となった。守備では188センチの長身を生かして、体を張った。「藤枝東は厳しい相手。点を取られなければ負けない」と守備の奮闘を誓った。