C大阪が鳥栖の堅守を打ち破り、1-0で今季ホーム4戦全勝を飾った。MF奥埜博亮(31)の右足ミドルが決勝弾になり、開幕6試合連続無失点だった鳥栖のJ1記録更新を許さなかった。攻撃が武器だったC大阪が今度は3試合連続完封の堅守で、直近は4勝1分けと快進撃が続く。

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レビークルピ監督が「大阪で新記録は絶対に達成させない。必ず得点する」と宣言した通り、C大阪が鳥栖のゴールをこじ開けた。DF瀬古の長距離パスを起点に後半1分、ボランチの奥埜が右足で今季初得点。本人が「1年に1回あるかないかのシュート。気持ちよかった」という豪快弾だ。

昨季は主にFWを務めて7得点の万能選手に、レビークルピ監督は「代表に選ばれ、欧州に行く力がある。アスリートは夢を描けばもっと伸びる」と31歳に最高の賛辞を贈り、奥埜も「やっている以上は目指したい」と感激の表情だ。

8年ぶりに復帰したブラジル人監督の魔法の言葉でチームは成長する。開幕から5試合連続複数得点を刻み、5得点のFW大久保も完全復活した。一方で6試合目以降は3試合連続完封。2つの顔を使い分け、直近は4勝1分けで暫定3位に浮上した。開幕前の低評価を実力でくつがえし続けている。【横田和幸】