ヴィッセル神戸は11日、元スペイン代表で主将のMFアンドレス・イニエスタ(37)と、23年まで2年の契約延長に合意したと発表した。

この日、37歳の誕生日を迎えたレジェンドは、都内で約30分間にわたる会見に参加した。同選手のコメント、一問一答は次の通り。

◆イニエスタ◆

こんにちは、みなさん。3年前、ここ東京でエキサイティングなプロジェクトを発表しました。当時もお伝えしたように、この新たな挑戦は、私と私の家族にとって本当に大きな1歩でした。三木谷会長、このプロジェクトを主導するにあたり、私に信頼を置いてくださったこと、そして3年たった今も変わらず信頼してくれていることに感謝します。

この3年、苦しく大変な時期もありましたが、共に乗り越えてきました。同時にクラブ史上初のタイトル(19年度天皇杯優勝)、ACL出場と、共に歴史を築いてこられたと思っています。

神戸の関係者、チームメート、ファンの皆様、愛情とリスペクトをもって自分をファミリーの一員として迎え入れてくれたことに感謝しています。今日は私にとって特別な日で、このプロジェクトに引き続き、関わっていけることに大きなモチベーションを感じています。自分にとって、周りから信頼を感じられる、大切にしてもらっていると感じられることが、何より大事なことです。

新たに始まる挑戦、まだまだ続きますが、3年前、ここに来たときに感じた熱い思いと同じ気持ちで、挑み続けたいです。これから2年間、このプロジェクトに関わり続けられることにワクワクしています。

私と私の家族を代表して、神戸と日本のみなさんにも感謝申し上げたいです。愛情とリスペクトを持って、おもてなしをしてくださったことで、この場所が自分たちにとって第2の故郷になりました。

最後に(新型コロナの影響で)今、大変な時期を過ごしていると思いますが、これまでもみなさんが出してきた同じエネルギーをもって、共にこの困難を乗り越えていきたいと思っています。ありがとうございます。

◆記者との一問一答

-契約延長の決め手と今後成し遂げたいこと、3年間で一番感心したことは

イニエスタ 自分にとって一番大事だったのは、自分が信頼してもらえている、大切にしてもらえている、と感じてこられたことが、契約を延長する上で一番重要なキーポイントでした。それと合わせて、自分がまだモチベーションとワクワク感を感じている、このプロジェクトと神戸のために、ベストを出すためのモチベーションを感じ続けていることも重要でした。ここからはさらに自分のコンディションを落とさずに、チームにより一層貢献できるように日々頑張りたいし、そのために今後を過ごしていきたい。

-(在籍)5年間で神戸と日本サッカー界に何を残したいか

イニエスタ 自分に残せるものは、全力でピッチで表現したものを、ファンやメディアに語り継いでもらえるような、そんなピッチでの表現を残したい。モチベーションはピッチで最高のプレーをすることで、そのために日々の練習を続けているし、これからも長く続けていけたらと思う。ここから神戸をさらに強いチームにしていく挑戦は続くが、自分は小さい目標にはモチベーションを感じない、大きな目標を勝ち取りたい性格なので、このチームをさらに高みに連れて行くための貢献をできる限りしていきたい。神戸ファンのみなさん、日本のサッカーファンのみなさんにも、自分を歓迎してくださり感謝しているし、みなさんが示してくれた応援、気持ちに応えていかないといけないと、ひしひしと感じている。今後も努力を続けたい。

-神戸でキャリアを終える可能性は

イニエスタ みなさんご存じのとおり、いつまでも選手としてピッチでプレーし続けることはできないので、いつか終わりは来るものです。ただ、自分はこのプロジェクトを始めるときに、自分と自分の家族とで大きな1歩を踏み、このプロジェクトのために大きなモチベーションを感じてやってきたし、これからもやっていきたいと思っています。サッカー選手としてのキャリアをここで最後まで続けていきたいと思っているし、選手としてだけでなく、このクラブとは今後もいろいろな形で、常に関わり続けたいと思っているし、それが私の希望です。3年前に大きなモチベーションと意欲を感じてこのプロジェクトに関わりました。それは今も感じています。そのモチベーションが薄れてきたと感じたときには、自分が最初にそれを言うと思います。それまでは、自分はピッチでこのクラブに関わっていきたいし、その意欲を持って今後も続けていきたいと思います。