神戸の三浦淳寛監督(46)が闘魂注入し、4得点での初戦突破に導いた。

序盤はJFLの鈴鹿に前からプレッシャーをかけられ、ボールを保持される展開が続いた。同監督は前半途中の飲水タイムを振り返った。

「前半の飲水タイムまで“安パイ”(安全パイ)な戦いをしていた。そこでげきをとばしました。中盤の選手には『安パイなバックパスばかりで、らしさを表現できていない。何をビビッているんだ』という話を結構な勢いでしました。そこからはスペースへのランニングを含めて、良くなったと思います」

カテゴリーで3つ下の相手に対し、強いられた難しい戦い。それでも前半29分に右太もも裏肉離れから約3カ月ぶりに復帰した、元日本代表MF田中順也(33)が先制ゴールを挙げた。主導権を握った後半は3得点で、地力を見せつけた。

天皇杯は2大会前に初優勝を飾った思い出の大会。三浦監督は「天皇杯はACLの出場権が懸かっている。『可能性がある限り、全力でいこう』と話をしています。天皇杯の大切さを、選手たちも理解してくれていると思います」と思いを口にした。3回戦は7月7日、J1徳島との対戦になる。王座奪還、アジアの舞台を目指す戦いが始まった。【松本航】