名古屋グランパスが18日、愛知・豊田スタジアムで、サッカー天皇杯4回戦に臨み、ヴィッセル神戸に1-0で競り勝ち、ベスト8入りを決めた。決勝点は新加入の助っ人だった。

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停滞していた名古屋が、再び「ウノゼロ(1-0)」軌道に乗ってきた。15日のリーグ湘南ベルマーレ戦を1-0で、7試合ぶりの勝利。そして中2日の天皇杯でも、神戸を終了間際の一撃で1-0で下した。

殊勲者は新加入の現役ポーランド代表FWヤクブ・シュビルツォク(28)だ。延長突入目前で、カウンターから来日初ゴールを決めた。「(移籍しての)最初のゴールというのは難しい。(自分も)待ち望んでいたし、今日決めることができてよかった」。今年の欧州選手権にも代表に選ばれた大型ストライカー。注目された日本での挑戦、出場3試合目で大きな結果をもたらした。

8強進出を決めた天皇杯、そして上位を争うリーグ戦で名古屋の課題は「得点力」に尽きる。6戦勝ちなしだったリーグ戦で、その間の得点はわずか1。それもオウンゴールだった。今夏に動いた積極補強の成果がシュビルツォク獲得。「ゴールを決める役割として送り出した」と話すフィッカデンティ監督も、満足感を隠さなかった。

「チームはみんな声をかけてコミュニケーションをとってくれる。勝ててよかったが、明日からはまた次のゲームに向けて切り替えていきたい」。趣味はコイ釣りで「日本の文化を学びたい」と移籍を決断した。今後の鍵を握る1人で、名古屋にとって「大物釣り」となるか。【実藤健一】