北海道コンサドーレ札幌は28日、首位川崎Fを札幌ドームで迎え撃つ。27日は札幌・宮の沢で前日練習を行った。MF高嶺朋樹(23)は先発濃厚で、3バック中央またはボランチでのプレーが予想される。3シーズンぶり2連敗を回避したい昨季J1覇者相手に、背番号6が攻守で積極的にを汗かく。

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高嶺は練習でボール回しを終えると、練習着を裾からまくり上げて顔の汗を拭った。前節25日名古屋戦(0●2)でフル出場しており、軽めの調整で王者との試合に備えた。「上位にいくために勝たないといけない試合。負けると下位に巻き込まれる。重要な試合」と位置づける。強敵相手にもひるまない。

その落ち着きはプレーでも発揮されている。21日大分戦(1△1)、名古屋戦と2試合連続で本職ではないCBに入っている。練習でもプレーしていないポジションを本番でいきなり指示された際に「俺、真ん中?」と思わず聞き返した。ともに途中からだったが、その時間帯での失点はゼロ。ゴール前の最後方という責任と不安はあったが「ボランチで1枚降りる時とほとんど守備は変わらない」とこなした。今節は同位置での主力のMF宮沢主将が脳振とうのため欠場の見込み。スタートから守備の要として川崎Fの攻撃陣に立ちはだかる可能性がある。

2年目の今季は開幕から全25試合に出場。チームではDF福森、MF金子と合わせて3人だけだ。筑波大の同期で川崎Fで活躍したMF三笘は今夏海外へ移籍した。直接対決はアウェーでの前回対戦(0●2)が最後となった。再戦は実現しなかったが、今いる場所で自分の価値を高めていく。

相手の川崎Fは福岡との前節で今季初黒星を喫した。また中2日での敵地2連戦で、精神的にも体力的にも落ちているタイミングだ。札幌も2試合ぶり勝利が欲しい。重視するのは「連動した守備。カウンターに対しての1人目に激しくいく」(高嶺)。ピンチで体を張ったプレーを覚悟する。【保坂果那】

○…ペトロビッチ監督(63)は昨季から続く無敗記録が30試合でストップした川崎Fの闘志を警戒した。「何が何でも札幌に勝つという気持ちを持って臨んでくるだろう。いつも以上に難しいゲームになる」と話した。負傷離脱から今週全体練習に合流したMFチャナティップの復帰については慎重な様子で、現在ケガをしている複数の選手の1人として名前を挙げていた。