3年ぶり4度目出場のセレッソ大阪が、ホームで0-1と浦項(韓国)に敗れて、初出場した11年以来のベスト8進出はならなかった。今夏にスペインから復帰したMF乾貴士(33)は11年以来のACLに先発し、フル出場で決定機を演出も1点が遠かった。日本勢では川崎Fとともに16強で敗退となり、名古屋だけが8強に進んだ。

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ドイツとスペインで10年間活躍してきても、負けた悔しさは変わらない。33歳の乾の目からは涙がこぼれそうだった。

「悔しさしかない。ふがいない試合をここ2試合やっちゃっている。(今夏加入のため、ACLの)1次リーグは戦っていなかったが、決勝トーナメントから出してもらったので、仲間、クラブ、ファンのためにも勝ちたかった…」

11日のJ1札幌戦で復帰後初先発フル出場も、この日と同様に完封負け。ただC大阪に合流して約2週間、公式戦出場は4試合目を数え、体調は確実に上向いてきた。

前半28分と後半16分、右前方のDF松田陸に通したパスは究極のタイミングを狙い、決定機を演出した。あとは乾自身の決定力が期待される。ドイツに旅立つ直前だった10年前のACLは1次リーグで4得点を記録。その実力に今は経験値も加わっている。

就任からホームの公式戦は3戦全敗になった小菊監督も「この悔しさを胸に刻み、成長したい」。残る目標は8強に残った天皇杯、4強進出のルヴァン杯でのタイトル獲得。そして現在12位にいるJ1での上位進出だ。【横田和幸】

▽C大阪MF藤田「後半は修正してゴールに迫れたが、この負けを無駄にしないためにも成長したい」。