J1清水エスパルスの日本代表GK権田修一(32)とMF滝裕太(22)が9日午前、熱海市立多賀小学校で5、6年生122人を対象に「夢教室」を開催して、夢を持つ大切さを伝えた。

今回の企画は、7月に大規模な土石流被害を受けた熱海市への地域貢献活動の一環。クラブ、同市、NTTドコモの3者が協力して実現した。質問コーナーでは、多くの児童が挙手。質問攻めを受けた滝は「子どものころは、とにかくサッカーが大好きだった。楽しむことを忘れずに取り組むことが大事」とアドバイスした。永瀬楓真(ふうま)君(6年)は「落ち込むことがあっても、諦めない姿勢を見習いたいです」と目を輝かせた。

同日午後には、熱海市立桃山小学校でも「夢教室」を開いた。被災した熱海市伊豆山地区の復興は、道半ば。権田は「静岡のJ1クラブとして、今後もサポートを続けたい。小学生に試合や練習を見てもらうなど、交流していけたら」と、継続的な支援を訴えた。

土石流は7月3日午前10時半ごろ、伊豆山地区で発生。盛り土を含む約5万6000立方メートルの土砂が、家屋を押し流しながら約2キロ下の伊豆山港に到達。26人が死亡、1人が行方不明になった。【古地真隆】