J1ジュビロ磐田の新加入FW杉本健勇(29)が自身初の「開幕弾」でチームを勝利に導く。

19日のアビスパ福岡との開幕戦(ベススタ、午後2時)に備え、15日は磐田市内で調整に励んだ。浦和から期限付き移籍で加入した期待の新戦力はゲーム形式メニューでも軽快な動きを披露。鋭いシュートで2得点を挙げるなど、好調ぶりを示した。今年でプロ13年目だが、開幕戦での得点は過去に1度もない。杉本は「自分でも覚えていないぐらいなので。それを知ったらなおさら取りたい」と強い意欲を見せた。

偉大な先輩からの金言を受け、士気も上がっている。この日も全体練習後の恒例となったシュート練習を敢行。クラブOBで元日本代表の中山雅史コーチ(54)からのパスを受け、何度もシュートを打ち込んだ。杉本は「中山さんはJリーグや世界を相手に点を取ってきた方。アドバイスを素直に受け止めてやっている」。レジェンドからの熱血指導を受けて芽生えた思いはゴールへの欲。シュート1本に対する執念やピッチでの泥くさいプレーを体現し、チームを引っ張る覚悟だ。

開幕に向けたチームも「いい状態」と自信をのぞかせた。順調に調整すれば、開幕戦では先発が有力。杉本は「チームが勝つことだけを最優先に考えたい。勝って、また強いジュビロを見せたい」と力を込めた。【神谷亮磨】