各地域の大学選抜チームが日本一を争うデンソーカップが9日、福島・Jヴィレッジで開幕した。「飛び級」参加の日本高校選抜は東海選抜に0-3で敗れた。東北勢は青森山田で全国選手権、全国高校総体、プレミアリーグEASTの3冠を達成したMF藤森颯太、MF田沢夢積(ゆづむ、ともに3年)が高校選抜で45分ずつ出場。DFチェイス・アンリ(尚志3年)はU-21日本代表候補トレーニングキャンプで不在だった。

大学生の圧力に屈した。前半、高校選抜は空中戦で競り負けてリズムを崩すと、パスミスが目立ち、攻撃にうまくつなげられなかった。同37分に混戦から先制されると、同ロスタイム2分には豪快なボレー弾を浴び、わずか10分間で2失点。後半はサイド攻撃を軸に巻き返すも、同26分に3点目を奪われた。

後半頭から右サイドハーフに入った藤森は、得意のまたぎフェイントから積極的に仕掛けた。「いい攻撃の回数は(前半より)増えたが、何よりも得点が入ってないし、個人的にはシュートまでいけず、勝利に貢献する目標を果たせなかった」。それでも「仕掛けるタイミングがあったときに、大学生相手でも自分の強みを出せた」と一定の手応えをつかんだ。

初戦を落とし、仲村浩二監督(49=尚志)は「勝ち点3をどうしても取りたかった」と悔しさをにじませた。後半はボールを握りながら、両サイドを起点に攻める時間も増え「決定機を何本かつくれたが、最後に体を張られ、さすが大学生だなと思いました」。10日は関東選抜Bと対戦する。次こそ下克上を果たす。【山田愛斗】