J3アスルクラロ沼津が、来季もJリーグで戦える可能性が高まってきた。14日、山本浩義副会長と渡辺隆司社長が、沼津市役所で頼重秀一市長を表敬訪問。ホームスタジアムの照明設備改修のために広く募ってきた資金が、約8000万円に到達したことを報告した。

本拠地の県営愛鷹広域公園多目的競技場は、夜間照明の明るさがJリーグの基準に届かず。ライセンス継続には、来季の申請を行う6月末までに、改修のめどを立てることが必須となっている。

Jリーグ退会の危機に直面するクラブに、クラウドファンディングで約2600万円(サイト手数料や経費を除く)、クラブへの直接寄付で約900万円。さらに、沼津市企業版ふるさと納税で約4500万円。多くの支援が集まった。

この日、沼津市役所などに設置した募金箱に寄せられた約3万円も、同市長から手渡された。渡辺社長は「非常に感謝しております。1人1人にお会いして、お礼を言いたい気持ちです」と何度も頭を下げた。

改修に必要とされる約1億円まで、残り約2000万円となった。渡辺社長は「何とかやり遂げたい」。今後も受け付ける寄付に加え、同市に不足分の支援要請も改めて行った。頼重市長は「何とか達成できるように、沼津市としても前向きに検討していきたい」と話した。【前田和哉】