Jリーグは18日、日本野球機構(NPB)との新型コロナ対策連絡会議を行った。Jリーグの野々村芳和チェアマン(49)は、現在禁止されている声出し応援について「実際にスポーツ庁をはじめとした政府の関係省庁とは実務レベルでの調整は始めている。ゆっくりだが、着実に少しずつエビデンス(根拠)を積み重ねて前に進めたらと考えている」と話した。

現在サッカーのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の1次リーグが行われており、タイで開催される試合は声出し応援が可能。実際に15日の浦和レッズの初戦では、サポーターが大合唱する姿が見られた。

Jリーグは声出し応援のリスクや現状を調査するため、ACLが行われているタイへリーグの担当者を派遣する予定だ。野々村チェアマンは「調査をする部隊に行ってもらって、現状どういうリスクがあるのか、日本でやっているのと同様のこと(調査)をやってみる」と説明した。

観客数や座席の配置など解決するべき課題も多く、すぐに声出し解禁となるわけではない。コロナ禍で以前のような応援スタイルが再開することで、来場を見合わせるファンが出る可能性もある。この日の会議では、将来的に声出し可能な座席、しない座席とエリアを分けることも必要ではないかという意見が出たという。

専門家チーム座長の東北医科大教授兼東北大名誉教授・賀来満夫氏は「データを踏まえながら、マスクを着けて声出ししてもいいようにしていく方向で行ければと思っている」と説明。さまざまなデータを積み重ねて、安全に声出し応援を戻せる方法を模索する。