アルビレックス新潟はホームでV・ファーレン長崎と対戦し、2-1で逆転勝ちした。0-0の後半23分に先制点を許したが、同28分にDF藤原奏哉(26)が右CKに飛び込んで同点とすると、同31分にMF高木善朗(29)が後半途中出場のMF本間至恩(21)の左クロスから決勝点を奪った。わずか4分間で試合をひっくり返し、ホーム4連勝。勝ち点を19とし、順位は6位から暫定4位に浮上した。次節27日もホーム戦で、今季J2に昇格した岩手と対戦する。新潟はわずか4分間で2ゴールを奪い、鮮やかに逆転勝ちした。勝負を決めたのは司令塔の高木。1-1の後半31分、左サイドを突破した本間のクロスを左足ダイレクトで丁寧に合わせた。ゴールを確信すると、サポーターのもとへ一直線に猛ダッシュ。途中、滑って転倒するアクシデントもあったが「(自身)ホームでの今季初ゴール。喜びをサポーターと分かち合いたかった。やっと取れて素直にうれしい」と第2節アウェーでの大宮戦以来となる今季2得点目にホッとした表情を見せた。

この日がJリーグ通算300試合出場となった高木はトップ下で先発。相手のコンパクトな守備に対し、ライン間でうまくパスを引き出し、攻撃をけん引した。「相手が嫌がる位置に立ち続けることを意識した。先に失点したがチームとして我慢強く戦えた」と言った。試合前には、今春に小学1年生になった長男がランドセルを背負い場内を1周するイベント「ビッグスワン入学式&入学パレード」に参加していた。また16日間での5連戦初戦ともあり、「家族の前で結果を残せた。この勢いで5連戦全勝したい」と力強かった。

同点弾は藤原だった。新潟加入2年目でうれしい移籍後初ゴール。後半28分、MF島田譲(31)の右CKにファーサイドから飛び込み、体ごと押し込んだ。「転んだ時に背中のGPSが取れてユニホームの中に入ったから喜べなかった」と笑ったが、「昨季の長崎戦ではCKからのヘディングがポストにはじかれた。リベンジできたし、逆転につながって良かった」。

ここまで3試合無失点と堅守の難敵から白星を挙げ、5勝4分け2敗で勝ち点を19に伸ばし、順位を6位から暫定4位に上げた。藤原は「先を見すぎず、1戦1戦に集中して、次も同じ気持ちで戦う」と中3日で臨むホーム岩手戦を見据えた。【小林忠】

◆松橋監督「相手の懐に入り込めない時間が続いた。先制されて苦しい展開となったが、選手たちが相手のウイーク(ポイント)をうまく突いてくれた。次戦へ、いい勢いはついたと思う」