ヴィッセル神戸が2-1でホーム清水戦を制し、今季初の2連勝で最下位から17位に浮上した。痛恨ドローかと思われた後半終了間際、相手のクリアミスをFW大迫勇也(32)が、振り向きざまの左ダイレクトボレーで劇的決勝弾。5月14日鳥栖戦以来、今季15試合で2ゴール目が生まれた。

「チームに迷惑をかけていたので、大事な試合で点を取れてうれしい。シュートしか考えてなかった。入ってよかった」。脚の故障が完治せず、2試合連続のベンチスタート。出番は後半21分、清水に同点を許した直後だった。

今季4人目の吉田監督となり、新体制で2戦全勝となった。大迫は「サッカーは何本、パスをつないでも点を取らないと勝てない。ロングボールでも(自分が)競り勝てばチャンスになる。(2つを)併用しながら、強いチームになり(勝てば)自信がつく」と心がけ、制限のある出場時間の中で結果を出す。

「非常に頼もしい。けがの状況を見ながら、万全になれば先発も」と、吉田監督から称賛されたエースの半端ない決定力で、次節に対戦する16位磐田とは勝ち点2差に接近。神戸が底力を発揮し始めた。【横田和幸】