3日名古屋グランパス戦の「お返しゴール」で物議を醸したアビスパ福岡で、クラブ関係者が6日までにハーフタイム中のやりとりを明かした。異例のプレーが重なり、1-3で折り返したロッカー室。長谷部監督は、選手に自身の考えやスタンスを説明した上で「この話はもう終わり」ときっぱり。選手がもやもやをひきずらず、後半に臨むため、前半の話題をすることを封じたという。

選手にとっては、ひっかかりがあった。前半2分、名古屋先制の場面。福岡のGKとDFが激しく衝突して倒れていた。脳振とうが疑われる場面だが、審判はプレーを止めることなく、名古屋がゴール。これが「紳士協定」破りの伏線となった。同21分に名古屋にボールを戻すスローインをカットしたFWルキアンのパスから、MFクルークスが同点ゴールをゲット。名古屋の猛抗議を受けて、監督同士で話し合って「お返しゴール」を献上していた。

選手のもやもやは理解した上で、指揮官はロッカー室で終結を宣言。クラブ関係者は「最初の(選手の)脳振とうのところからということになるが、もうそれ以上、この話をするよりは『(両軍1点ずつで)納得してるんだから』ということ」と気持ちを代弁した。

残留争いの渦中で、試合は2-3で敗れた。クラブにはポジティブな意見も、ネガティブな意見も寄せられたという。それでも同関係者は「アビスパとしては次の試合に、という話です」。指揮官がすでに「この話はもう終わり」と選手に言った以上は、7日の天皇杯準々決勝J2甲府戦に全力を尽くす。【菊川光一】

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