アルビレックス新潟はホームで柏レイソルとスコアレスで引き分けた。

試合はJリーグのミスで、ビデオアシスタントレフェリー(VAR)未実施となる珍事件が発生。前半11分、FW鈴木孝司(33)が左CKのこぼれ球に反応し、左足でゴールネットを揺らしたが、ゴール前に詰めていたDF藤原奏哉(27)がオフサイドの判定を受け、決勝点は幻となった。攻め続けながらも1点が遠かった新潟だが、連敗は3でストップ。次節14日はホームで昨季王者の横浜F・マリノスと対戦する。

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新潟はテンポ良くパスを回しながら敵陣深くまで侵入したが、最後までゴールネットを揺らすことはできなかった。90分間で放ったシュートは13本を数えたが、2試合連続の無得点に終わった。松橋力蔵監督(54)は「決めなくては勝ち点3は取れない。上にあがるには相手より多く得点しなければならない」と悔しがったが、連敗を3で止めたことには「1歩でも半歩でも前には進めたゲーム」とポジティブにとらえた。

試合はJリーグによる異例のミスでVARが入らない中で行われた。前半11分。左CKのこぼれ球から鈴木がシュートを放ち、ネットを揺らす。だが、プレーに関与したと見なされた藤原がオフサイドの判定を受け、ノーゴールとなった。鈴木は判定を受け入れたが「(シュートシーンは)自分のヘディングが相手の手に当たってボールがこぼれて来ている。だったらハンドを取ってくれよ、と思った」と正直な気持ちを明かし、「選手は命がけで毎試合プレーしている。このようなこと(VAR未実施)はもうなくなってほしい」と残念がった。

ただ、プレーの中から得点が奪えなかったことも事実。チャンスを作りながらも決勝点を奪えない展開に「最後の質。戦術より個。次はちゃんと決めたい」と鈴木。松橋監督も「VARがあろうがなかろうが、どの試合も(判定を)受け入れて勝たなければいけない」と話した。

大型連休の最終日で4試合ぶりに勝ち点を挙げた新潟は次節14日、昨季王者で現在リーグ2位の横浜と対戦する。鈴木は「勝ってサポーターと喜び合いたい」。次は正真正銘のゴールを奪う。【小林忠】

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