セレッソ大阪ボランチ香川真司(34)の戦術眼と果敢な攻撃参加がチームを救った。

攻めながらも得点を奪えない時間続いた前半43分、後方から飛び出した香川の動きが、変化を生む。「相手の外側で回しているだけでは崩れない」と察し、敵陣深くに入り込んでパスを受けた。その動きで相手を引き寄せたことが、FW為田のヘディング弾につながった。後半40分の追加点も香川のペナルティーエリア侵入がきっかけに。「あそこで誰かが受けないと相手は怖くないし、ズレも生まれない。得点につながって良かった」。90分通して抜群の存在感を見せた背番号8には、小菊監督も「2点とも、彼の攻撃への関わりから」と評価した。

これで無失点での3連勝。「次はよりインテンシティー(強度)が高い相手だが、今日得たものを生かしたい」と香川。6月3日名古屋グランパス、同10日ヴィッセル神戸と上位対決を前に、チームに自信を与える勝利だ。【永田淳】