日本サッカー協会による天皇杯で暴力や破壊行為に及んだ浦和の一部サポーターに対する処分が、60人以上にのぼる見込みであることが23日、分かった。無期限入場禁止や永久追放などの重い処分となる可能性があり、遅くとも9月初旬までには臨時理事会を開き、管理責任を負う浦和と、サポーターに対して処分を最終決定する運びという。

日本協会は、2日の名古屋との4回戦(CSアセット港サッカー場)で完敗した浦和側の応援リーダーらが暴徒化した映像を入手。特に名古屋サポーター席にいた女性や子どもに浦和サポーターが突っ込んでいく行動を危険視した。名古屋サポーターや関係者が止めに入り、大ごとにはならなかったが、関係者は「女性、子供がいると分かるところにも威嚇に向かうなど、悪質な行動が目につく。決して許される行為ではない」と話した。現在の映像分析では、違反行為者60人以上を含む100人以上が、今回の暴徒化に関わっているという。

暴力や破壊行為をした浦和サポーター60人以上に対して、無期限の入場禁止処分や行為の程度によっては永久追放の処分を科すとみられる。永久追放の場合、天皇杯はもちろんJリーグや日本代表戦、小中高から女子に至るまで全カテゴリーの会場に入れなくなる。ほか加担者にも処分が科される見込みだ。なお、浦和に対しても、来年度の天皇杯出場資格剥奪など厳しい処分が科される可能性がある。