湘南ベルマーレDFキム・ミンテ(29)が16日の古巣・北海道コンサドーレ札幌戦での恩返し勝利を誓った。

今夏、鹿島アントラーズから湘南に加入したミンテは17~21年に札幌でプレーしていた。「愛しているチーム」と表現し「すごくいいサッカーしているので、湘南がもっといいサッカーして。しっかり勝ちたいです」と言い切った。

ミシャことペトロビッチ監督は恩師だという。「(自分は)クソヘタだったので、今もうまくはないですけど、こうやってJリーグで試合に出られるような選手になったので、感謝しています」。名将の元で約5シーズン、薫陶を受けた。「あんまり好かれてはいなかったんですけど」と冗談で笑わせながら「何だかんだ使ってもらったので、正直、恩人。ミシャさんに出会えたのは神様に感謝している」と思いを明かした。

印象的な教えについて問われると「常に相手を見ながらサッカーするとか、ビルドアップの仕方。怖がらずにチャレンジする、最終的にチャレンジから実力、能力が後からついてくるのを5年間やって4、5年目にすごく感じた。本当に良かった」とうなずいた。

チームは8月のリーグ中断後のサンフレッチェ広島戦で16戦ぶりの勝利を挙げた。ただそこからは、内容こそ悪くないものの勝ちが拾えず、最下位のままだ。

残留を争う横浜FCや柏レイソルが調子を上げており、厳しい状況は変わらないが「自分たちが連勝できれば特に問題はないかな。勝ち点35、36取れば行けると思っていた。最初(湘南に)来た時は2試合で1試合勝てればと思っていた。それができていないので、どこかで連勝したい。すごく難しいですけど、しっかり達成したいです」と力を込めた。

さらに「内容は良くなっているので、ポジティブなことではある。ビッグクラブというか強いチームと弱いチームの差は、良くなくて勝つか、良くて負けるか。その差。まだまだ縮めていかないといけない。そういうのは日常からくることがたくさんある。鹿島で学んだことを、みんなに伝えながらやっていきたい」。熱い思いを持つ助っ人DFがリーグ残留に全力を尽くす。【佐藤成】