ガンバ大阪が、逆転負けで今季2度目の5連敗を喫し、今季ワーストの8戦未勝利(2分け6敗)となった。一時最下位にあえいだ前半戦は、6戦未勝利(3分け3敗)と7戦未勝利(1分け6敗)があったが、今回は中断期間をはさむとはいえ、約3カ月も白星がない。

ダニエル・ポヤトス監督(45)は「後半の入りで(わずか1分で)1点目を決められたところは、自分自身を批判しないといけない」とコメント。漫然とした守備で、簡単に同点を許した場面を指摘した。

この日は、FWジェバリ、MF・Jアラーノが故障の影響で、MFダワンとラビが累積警告で出場停止だった。この外国籍4選手が同時に欠場するのは、リーグ戦初めて。

だが、約7カ月ぶりに先発したFW鈴木や、MF食野らの好連係で攻撃は好調だった。MF山本の多彩なキックやパスでリズムもつかんでいた。練り込まれたセットプレーからDFクォン・ギョンウォンの今季初得点で先制するなど、連敗を4で止めたかに思えた。

だが、時間の経過とともに守備が緩慢になり、ルヴァン杯初優勝の福岡に押し込まれる場面が増えた。「前半はG大阪にボールを支配されたが、後半はみんなで修正できた」と、かつてG大阪に在籍した福岡MF井手口。両軍の実力が、そのまま結果に反映された。

勝てばJ1残留だったが、残り2試合でJ2降格の最下位(横浜FC)に勝ち点5差に迫られ、最悪の事態も頭によぎる状況になってきた。

この日の敗戦で順位は14位(暫定)のままで、3年連続で2桁順位も確定した。21年が13位、22年が15位、今季も残留争いに巻き込まれた。3年連続2桁順位は、クラブ史上では94~96年以来2度目になる。

37歳の守護神東口は、同点で迎えた後半35分、1度は相手PKを止め、流れを引き戻したかに見えた。それでも9分後、福岡に決勝点を許してしまった。

「(優位に進めた前半と比べて)後半、持続できなかったのはチーム力だと思うし、勝てない要因。最低でも引き分けにしないといけない流れだった。それができないのは、チーム力が問われるところ」と東口。

G大阪では、ヘルト監督時代の95年の8連敗がワースト。次いで釜本監督時代の94年に7連敗がある。アントネッティ監督時代の98年は5連敗で閉幕し、翌99年開幕戦と合わせて6連敗を記録している。

次節は広島、最終節は神戸と対戦するG大阪は、既に来季続投が発表されているスペイン人指揮官の下、どんな閉幕を迎えられるのだろうか。