帝京長岡(北信越1・新潟)はDブロック決定戦で浦和ユース(関東2・埼玉)を2-1で破り、プレミアリーグ参入戦6度目の挑戦で、初昇格を決めた。前半18分、主将のFW堀颯汰が右DF松岡涼空(ともに3年)のパスに抜け出して先制点を奪うと、同44分にも再び2人のコンビから堀が追加点を決めた。後半は押し込まれる時間が続いたが、DF高萩優太(3年)を中心に耐え、セットプレーからの1失点で逃げ切った。

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堀の“ホリブル”が観衆の視線を独り占めした。前半18分、松岡から左サイドでパスを受けるとドリブルで相手をブロックしながら左足で先制点をゲット。続く同44分にも松岡の縦パスに右サイドを抜けだし、最後は大きな切り返しで相手を手玉に取って追加点を決めた。足首のケガを抱えながらピッチに立ち、後半16分にベンチに退いてからは声でチームメートを鼓舞し続けた。先輩たちから託された夢をかなえ、「自分たちの代で昇格を決めることが出来てうれしい」と広島の夕日をいっぱいに浴びながら白い歯を見せた。

帝京長岡はプレミアリーグ参入戦6度目の挑戦。初めて挑んだ16年は1回戦で浦和ユースに0-4で完敗していた。谷口哲朗総監督は「よくやってくれた。過去、負けてきたことは(今の)選手に関係ないことだが、いい形でくみ取ってくれ、1つの塊になって戦ってくれた」と涙を浮かべた。

今大会は1回戦(8日)で昨年度の全国高校選手権王者の岡山学芸館(中国2)を2-1で撃破。この日も波状攻撃を仕掛け、前半だけで10本のシュートを浴びせた。後半は大柄な選手を投入した相手に攻め込まれたが、センターバックの高萩を中心に最少失点で防いだ。高萩は「自分たちのサッカーが出来なくても勝てたことが成長」と胸を張った。

創部から受けつがれる「克己復礼」をモットーに情熱を持って90分間、攻守に全力で戦った。パスサッカーは決してぶれず、技術に裏打ちされた攻撃的スタイルに力を注ぐ。その信念が帝京長岡にプレミアリーグ初昇格をもたらした。次のターゲットは過去に2度4強入りしている全国高校選手権(28日開幕)。堀は「いい流れで向かえる。もう1度、気を引き締め、優勝を狙う」と早くも目標を切り替えた。【小林忠】

 

○…帝京長岡はトップチーム~4thチームがそろって現所属リーグからの昇格を決めた。谷口総監督は「1、2年生にも新入生にもいい選手がたくさんいる。競争し、プレミアに出るだけでは生き残っていけない環境を作る。そうすれば個もチームも自ずと伸びていく。難しいことだが、やるからには(プレミアリーグ)チャンピオンを目指してやっていく」と話した。