J1アルビレックス新潟は高知・春野町で2次キャンプを行っている。DF早川史哉(30)は体の仕上がりに手応えあり。シーズンオフにはロングランと坂道ダッシュを繰り返して走力アップを図り、1対1の守備対応やラインアップ時の初速の速さにつなげている。今季は利き足と逆の左足キックの質も向上させ、最終ライン中央からアイデアあふれるパスで攻撃を活性化させる。

   ◇   ◇   ◇

進化を続ける早川が初Vへ挑むチームをけん引する。3日に高知で始まった2次キャンプも残り1週間。今季開幕の24日アウェー鳥栖戦からピッチに立つイメージを膨らませる早川は「これまでのキャンプに比べて体はいい状態。もっともっと良くしていきたい」と充実した表情を見せる。

鍛え上げた肉体で相手を抑え込む鉄人。毎年オフは筋トレに重きを置くが、今オフは走力アップにも着手。長距離走は日によって調整しながら、長い時は20キロ近くをランニング。坂道ダッシュは傾斜角度によって走る距離を決め、インターバルを短めに設定して10本3セットを行うなどして強化した。「細かい動きの部分だったりは(オフに)走り込んだことが良かったのかな」と手応えを口にする。

タイミングのいい球離れでパスをつなぎながら前進していく新潟スタイルで、センターバックのビルドアップ力は必須のスキル。早川は4バックの中央でコンビを組む相方によって立ち位置を右か左に変えるため、今季は左足のキック精度向上にも力を注ぐ。「(左の場合は)左足でボールを運んで前進、くさびのパスを配給していきたい」。スムーズに両足を使いこなし、相手にとって嫌らしいプレーを増やすつもりだ。

昨季リーグ終盤を9戦負けなしでフィニッシュした新潟は、初優勝という高い目標を掲げて新シーズンをスタートさせる。「試合に出て優勝を目指したい気持ちが強い」。高知で体を仕上げ、チームとともに開幕スタートダッシュを切る。