ジュビロ磐田MF上原力也(27)がかじ取り役として2試合ぶりの白星に導く。16日はアウェーでガンバ大阪と対戦する。チームは開幕3試合で1勝2敗の負け越し。上原はMF登録ではただ1人開幕から3試合連続フル出場を続けている。次戦もボランチとして先発が濃厚で、「しっかりと相手の弱点を突いて勝ちたい」と静かに闘志を燃やした。

特別な思いもある。昨季限りで現役を引退したG大阪の遠藤保仁コーチ(44)とは磐田でボランチを組むことが多かった。日本サッカー界のレジェンドとともにプレーした経験は財産になっている。上原は「サッカーに対する姿勢も含めて、いろんなことを感じることができた」。ピッチ内外で影響を受けた偉大な“先輩”とピッチ上で対峙(たいじ)することはないが、「勝つことで成長を示すことができればいい」と力を込めた。

柏戦では攻撃での長所を発揮できず、「自分たちの形を消された時の工夫やパワーが必要」と、修正点はチーム内で共有している。敵地パナスタは一昨年にJ2降格が決まった因縁の地。悪夢を払拭するための勝利がほしい。上原は「1つのチャンスを確実に仕留めるクオリティーも重要になってくる」と、今季初ゴールへの意欲も示した。【神谷亮磨】