北海道コンサドーレ札幌が逆転負けで今季初勝利を逃した。17年以来7季ぶりの5連敗を喫し、20チーム中唯一の開幕6戦未勝利となった。

ペトロビッチ監督(66)は「私の30年間の監督キャリアの中で一番がっかりした敗戦。ゲーム内容が素晴らしかっただけに、再び0ポイント(勝ち点0)で終わったこと残念」と悔しさをにじませた。

DF馬場晴也(22)がプロ5年目で初ゴールを決めて今季初の先制に成功するも、逃げ切れなかった。3バック右で先発した馬場が前半30分、積極的に前へ攻め上がると、MF浅野からのパスが相手に当たり、こぼれ球に反応。右足でゴール左へ流し込んだ。「今日は特にシュートを意識して試合前から臨んだ。それが出て良かった」と振り返った。パリ五輪のアジア最終予選を兼ねたU-23アジア杯のメンバー発表前夜、代表候補はチームの敗戦に複雑な表情だった。

連敗を止めるべく、立ち上がりから全員が走った。1-6で敗れた前節ヴィッセル神戸戦からスタメンは1人変更。開幕戦で右太もも裏肉離れを発症して離脱していたMF宮沢裕樹(34)が5試合ぶりに復帰した。背番号10が入ると、4連敗中には攻守でちぐはぐだったチームに落ち着きが生まれた。だが「僕自身もゲーム体力的にきつくなってしまい、ボールに絡む回数が少なくなってしまった」。後半相手を勢いづかせた。

またも勝ち点3を手にすることはできなかった。1点リードの後半10分、相手のPKをGK菅野孝憲(39)がセーブするも、こぼれ球を頭で押し込まれて同点に追いつかれた。同45分にはカウンターで勝ち越し点を献上した。ペトロビッチ監督が強調していた「ファイティングポーズ」は見せたが、最下位から抜け出せず。中2日で迎える6日ホーム・ガンバ大阪戦では90分戦う姿勢を見せなければ、白星には届かない。馬場は「何が何でも勝たないといけない試合」と前を向いた。【保坂果那】