右ひざと右足首痛で5日の浦和戦を欠場した磐田MF西紀寛(27)が、明日12日の札幌戦(札幌ド)に強行帯同することになった。約1週間ぶりに参加した10日の紅白戦で、2本目から出場。その動きを見た内山監督が決断した。「札幌は8人で守備を固めてくる。その時、スペースにスッと入れる西の動きはアクセントになる。本人は多少、不安があるかもしれないが、いろいろなオプションが考えられるんで」と理由を説明した。

 2日の東京V戦前から負傷し、右足首の痛みはまだ残る。だが、普段は注射で抜くはずの右ひざにたまっていた水が、今回は自然に消えた。この1週間で見せた驚異的な治癒力に、内山監督も「基本的に、あいつは回復力がある。『病は気から』と言うけど、そういう部分が強い」と前向きな性格を持つ西の力にうなった。期待を受けた西も「1度も(全体で)練習せずに試合をするのは、自分でも許されないことだけど、行くしかない」と決意した。

 02年シーズン以来、6年ぶりの対決となる札幌戦。過去の対戦成績はナビスコ杯も含めて7勝1分けと、負けがない。DF加賀らが「連敗するわけにはいかない」と口をそろえる一戦。西が、北の大地で躍動する。【今村健人】