<天皇杯:川崎F3-1山形>◇4回戦◇3日◇等々力

 J2山形は川崎Fに1-3で敗れ、5年連続4回戦でJ1勢相手の敗退となった。

 J1の壁は厚かった。前半9分、DF石川の左FKにDF石井が頭で合わせて先制ゴール。最高の立ち上がりだったが、J1トップのチーム総得点を誇る相手攻撃陣に圧倒されて守備陣が崩壊。シュート23本を浴びて3点を失い、逆転負けした。これで天皇杯は04年から5年連続4回戦敗退となった。

 小林監督は「ドリブルとワンタッチプレーの使い分けとかJ2にない攻撃力だった。メンタルも技術も大きな差があった」と完敗を認めた。2度のキックミスを献上したGK清水も「J1相手で重圧があったのかもしれない」。DF石井ら3人が終盤に足をつるなど、力尽きた。

 ただ、格上との真剣勝負で光明も見いだした。FW長谷川は「J1は体の強さが違う。球をトラップした時に力負けする自分の課題が分かった。来年は同じレベルでやるために意識して練習したい」と話した。自動昇格枠2位につけるリーグ戦は9日の徳島戦から4試合。負けられない試合が続く。小林監督は「今日経験したものをすべてJ2戦で生かしたい」。目指すレベルのチームから受けた刺激を昇格の力に変える。【木下淳】