J2の九州3クラブが中心となり、今季からサテライトの「独立リーグ」を開始することが15日、分かった。福岡は2年連続、鳥栖と熊本は今年からJサテライトリーグに参加せず。JFLのニューウェーブ北九州、V・ファーレン長崎を合わせた5クラブで独自のリーグを設立。名称や日程の詳細は未定だが、早ければ3月9日にも開始し、公式戦翌日の月曜を中心に、ホーム&アウェー方式で対戦する。移動経費の削減や、より現実的な強化につながると関係者は期待している。

 Jサテライトリーグは昨年、6グループに分かれて実施した。九州勢が入ったFグループは大分、広島、鳥栖、熊本、愛媛。年間8試合だが、減少傾向にあるトップチームの登録選手とユース在籍者しか出場できず、ピッチの基準も厳しいため使用会場も限られる。四国や、グループ分けによっては関西まで移動すると、経費負担も大きい。昨年の同リーグでは、負傷者が続出したチームが、終盤にユース選手8人を起用した試合もあった。

 あるクラブの強化担当者は「体ができていないユース選手には、必ずしも強化にならない。新リーグでは学生や練習生も出場できるし、当該チーム間で日程変更も可能。公式戦がない会場を使って、普及にも役立てたい」と話す。別のクラブは、車で3時間圏内の新リーグ移行で、年間数百万円単位の経費削減を見込んでいる。

 厳しい経営環境の中「名より実」を取った5クラブが、共通目標の「昇格」達成を目指す。