09年度の全国高校サッカー選手権で準優勝した青森山田のGK櫛引政敏(17=3年)が、来季J1清水入りすることが1日、分かった。関係者によると、近日中に仮契約を結び、加入内定が発表される見通し。J1鹿島入りが内定しているMF柴崎岳(3年)に続き、同校通算19人目のJリーガーが誕生する。

 柴崎とともに青森山田中時代から高等部の練習に飛び級で参加していた逸材だ。1月の選手権準決勝・関大一(大阪)戦では、PK戦で3本ストップし、青森県勢初の決勝進出に導いた。決勝は山梨学院大付に敗れたものの、大会後に日本高校選抜として欧州合宿に参加。現在はU-19日本代表候補に名を連ねる。

 2月の仙台のキャンプ招待を皮切りに横浜、神戸の練習にも参加した。清水には3月に招待された。複数のJ1クラブから獲得を打診されたが、熱心な清水に一本化。4月にU-19代表合宿で静岡を再訪した際も「すごく暖かくて、びっくりしました」と、青森との寒暖差に好印象を受けていた。

 首位で中断期間に入った清水はGK争いが激しい。正GKの西部は現在J1トップの防御率「0・84」を誇り、2番手の武田は07年のU-20W杯の日本代表。09年10月にA代表入りした山本が第3GKという激戦区だが、ハイレベルな環境で成長する道を突き進む。

 ◆櫛引政敏(くしびき・まさとし)1993年(平5)1月29日、青森市生まれ。千刈小1年の時に「千刈FC」でサッカーを始め、小4からGK。青森山田中時代は2年で全国3位、3年で全国準優勝。家族は両親と姉、兄。1歳上の兄信敏は、昨年度まで青森山田高のDFだった。185センチ、72キロ。血液型A。