磐田は4日、今季初の練習試合(45分ハーフ)を行い、3-2で静岡産大に勝利した。昨年10月に右上腕部骨折の重傷を負ったDF駒野友一(29)が約4カ月ぶりに実戦復帰。右サイドバックで先発出場し、チームの2点目をアシストするなど、存在感はチーム一だった。

 駒野に4カ月のブランクは関係なかった。前半22分、右サイドを突破し敵陣のコーナーフラッグ付近から鋭い弾道でFW荒田のヘディング弾をアシストしてみせた。「まさかあの場所からあんないいボールがくると思わなかった」と決めた荒田も驚くほどだ。駒野は「順調に回復してよかった。フルコートでの動きをやれたし、だんだん思い出してきた」と納得の表情を見せていた。

 柳下正明監督(51)は「多少のミスはあったけれど、すごいプレーをしていた」と絶賛した。45分間の出場で、時間の経過とともにキレが増し、果敢な攻撃参加や守備での対人の強さも発揮した。「今はまだ体をいじめている。これからもっと軽くなって、いい状態になってくると思う」と駒野。日本が誇るサイドアタッカーの復活劇が始まった。【神谷亮磨】