FIFAワールドカップ(W杯)1次リーグE組初戦で日本に敗れたドイツ代表のハンジ・フリック監督(57)に対し、同国のレジェンドたちからの批判が相次いでいる。

マテウス氏に続き、同じ意見を口にしたのがパウル・ブライトナー氏(71)だった。ドイツの専門誌キッカーが報じている。

ブライトナー氏は、1974年W杯の地元西ドイツ大会に西ドイツ(当時)の主力MFとして活躍し、クライフのいたオランダを破り優勝。82年大会でも準優勝に貢献している名手だった。

そのブライトナー氏が首をかしげたのは、試合展開を無視したような采配だ。

「私にはなぜ、監督が試合の中で交代を行ったのか単純に理解不能でした。特に主導権をドイツが握っていたのですからなおさらです。交代によってチームのリズムが失われたと思います」

ボール支配率は80%を超え、ボールポゼッションのポンプ役となっていたベテラン2選手を下げたことが敗北の遠因だとみている。

「私にとってはミュラーとギュンドアンという経験豊富な2人を交代する理由が見当たりませんでした。それについては理解に苦しみます」

現役時代はストッキングを下げ、スネを丸出しにする着こなしと、ひげがトレードマークで、日本でも愛された選手だ。バイエルン・ミュンヘンの時代以降、たびたび来日して日本にサッカーとは何かをレッスンする立場だった。それだけに日本サッカーの進歩を感じつつも、母国へのふがいなさを隠せない様子だ。