ドイツが土壇場で2連敗を阻止し、生き残った。

1点を追う後半38分。ペナルティーエリア内右寄りでボールを持った29歳FWフュルクルク(ブレーメン)が、右足でファーサイドへ豪快に起死回生の同点ゴールを決めた。昨季まで主戦場はドイツ2部。チームを1部に昇格させた今季、ドイツ人最多10得点でW杯メンバーに滑り込んだ。値千金の同点弾は代表初ゴール。

「まだ一番大事な試合が残っている。最後に全てうまくいくことを願う」

遅咲きの苦労人は大仕事にも浮かれず、あくまでも決勝T進出を見据える。1分け1敗の勝ち点1でE組最下位だが、次のコスタリカに勝てば日本-スペインの結果次第で突破の可能性がある。優勝4度を誇るドイツにとって、2大会連続の1次リーグ敗退は許されない。フリック監督は「強い意志を見せ、チームに多くのものを与えてくれた」と救世主に感謝した。