セネガルDFカリドゥ・クリバリ(31=チェルシー)が勝利を母国の偉大な先輩にささげた。

アフリカ王者セネガルが、8強入りした2002年W杯日韓大会以来となる2度目の決勝トーナメント進出を決めた。

セネガルは前半終了間際にI・サールのPKで先制。しかし後半22分に同点とされた。ドローならセネガルではなくエクアドルが決勝トーナメントに進出するというピンチに陥った。

しかし3分後、クリバリが窮地を救った。右サイドからのFKをエクアドル側がクリアしようとしたが、これがクリバリへと渡り、右足ダイレクトシュートを突き刺した。セネガルはそのまま2-1で勝利し、史上2度目の16強入りを果たした。これがクリバリにとって代表67試合目の初ゴールだった。

英ガーディアン紙電子版によると、クリバリは試合前、02年日韓大会でチームをけん引し、ちょうど2年前の20年11月29日に筋萎縮性側索硬化症(ALS)のため42歳の若さで亡くなった元セネガル代表MFパパ・ブバ・ディオプさんの映像を見て気持ちを高めたという。

キャプテンマークにディオプさんの背番号「19」の文字を書き込んでエクアドル戦に臨んだクリバリは「パパが亡くなった日は我々にとっても、彼の家族にとっても重要な日。パパに誇らしく思ってもらえるように、そして彼に敬意を示したかったんだ。彼は少年だった自分に夢を見させてくれた。だから今日の勝利を逃すわけにはいかなかった」などと振り返っていたという。

○…エクアドルは後半22分にブライトン三笘のチームメート、カイセドが同点ゴール。

そのまま引き分けていれば決勝Tに進めたが、3分後に相手に決勝点を献上。06年ドイツ大会以来、2度目の16強入りはならなかった。60歳のアルゼンチン人指揮官、アルファロ監督は「去就を決めるには時間が必要だ」と話した。

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