「森保特製ノート」ができる。日本代表の森保一監督(54)が、試合中に愛用する大手文具メーカーのコクヨ株式会社(本社・大阪市東成区)のノートに注目が集まる中、同社が森保監督用のオリジナルノート作製を検討している。惜しくも史上初のベスト8進出はならなかったが、1次リーグでドイツ、スペインといった強豪国を破って決勝トーナメントに進出したことへの感謝を込めた。2つのパターンを構想しており、森保監督が続投すれば、4年間にわたり贈る計画もある。

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森保監督に、ビッグなサプライズだ。文具メーカーのコクヨが、同社のノートを愛用する指揮官に感謝のプレゼントを届ける意向を示した。「死の組」を首位通過した活躍に、オリジナルノートの作製が持ち上がった。

担当者は「自社のノートを使って世界で戦っている森保監督の姿には、とても誇らしい気持ちになりました」と感謝する。2種類のパターンを構想しており、本人の意向を考慮して、世界に1つだけのノートを贈るプランだ。

デザイン案は<1>日本代表エンブレムの八咫烏(やたがらす)<2>サムライブルーのユニホームをベースにする。日本代表を象徴する図柄をモチーフにする考え。贈る期間については「(続投すれば、その在任)年数に応じてですが、ぜひ4年は贈らせてください」と約束した。森保監督とは直接的な接点はないが今後、コンタクトできる道を探っていく。

森保監督も愛用するキャンパスノートは、1975年から手掛ける同社のロングセラー商品。直近の年間販売冊数は約1億冊に上り、使いやすさや耐久性を売りに親しまれてきた。「森保監督のように折り返して使っている方でも、紙が全くバラけることがないのも特徴です」と話す。

指揮官が試合中に何度もメモを取る様子が国際映像で映し出され、今や世界から注目を浴びる森保ノート。スペイン、ドイツとW杯優勝国を倒したこともあり、海外では「DEATH NOTE(デスノート)」と呼ばれるほど恐れられている。各国の反応の大きさについて、コクヨ社の担当者も「日用品にこんなにスポットライトが当たるなんて」と驚きを隠さない。

SNS上でも話題に上り、同社は「森保監督が使っているから、と購入した人の投稿を見る機会も少なくないです」という。4年に1度のサッカーの祭典がもたらしたインパクトは計り知れない。ノートに対する注目度が上がることを喜びつつ、指揮官が手にする自社製品が、今後も日本の活躍にひと役買うことを願っていた。【平山連】

◆森保監督とノート 収穫と課題を書き残すため、コクヨ社のキャンパスノートを愛用している。複数色のボールペンを使い分け、試合中はポジティブ要素を青、課題などは赤で記す。代表監督就任から現在までに使ったノートは5冊ほど。カタールでは、サムライブルーをほうふつとする鮮やかな青を使用している。