サッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会(6月14日開幕)の日本代表メンバー23人に選ばれた、浦和レッズのDF槙野智章(31)と遠藤航(25)が31日、さいたま市内で会見し、槙野が報道陣の「プロフェッショナルとは?」という質問に「ケイスケ・ホンダ」と答えて笑いを誘うなど、和やかな会見となった。

 スーツ姿で登場し、序盤こそ硬い表情だったが、報道陣の質問をこなすうちに表情はゆるんだ。

 槙野は「個人的には10年、14年と2大会連続で最終選考の発表時に自分の名前が呼ばれず、この8年間、非常に苦しい時間を過ごしてきました。どうやったら名前が呼ばれるか、自分を責め、時間を割いて努力してきました。自分の名前が呼ばれた時はいろんな思いが込み上げてきました」と喜んだ。

 18年は女優の高梨臨(29)と結婚するなど、私生活でも節目を迎えていた。報道陣から「結婚もされて、メンバーにも選ばれて、素晴らしい年ですね」と祝福されると「ありがとうございます」と笑顔をみせた。

 報道陣から妻からの祝福について問われると、メンバー発表は自宅で妻と見ていたことを明かし「『おめでとう』というひと言と、ハイタッチをもらいました。奥さんの話、多いですね」と笑わせた。高梨の本大会での応援についても「(現地に来る)そういう予定を組んで進めております」とはにかみながら明かした。

 30代でつかんだ初の大舞台。気負いはなく、「サッカーは年齢じゃないと思っています」と言い切った。続けて「年を重ねるほどサッカーが好きになってきていますし、年齢で技術が落ちたとかハートが落ちたといわれるのが1番情けないと思う。30歳になってからが勝負だと思っている。逆に若い選手たちに刺激をもらいながらやっているなと感じています」と表情を引き締めた。

 チームは4月にハリルホジッチ監督が電撃解任され、西野朗新監督の初陣となった30日のガーナ戦にも敗れた。世間のW杯への関心が落ちてきていることを指摘されると「たまたま見たサッカー番組で、東京の街で聞くW杯への関心度を拝見した。監督の名前やW杯の開催地を答えられる人数がかなり低いことを目にした。代表選手として、歯がゆい気持ちで見ていました」と切り出した。

 「どうやったらサッカーを見に来てもらえるのか。まずは僕たち自身が高いパフォーマンスをして、サッカーの楽しさ、素晴らしさを伝えることにかかっています。あとはメディアのみなさんの力も必要だと思っています。最近はネガティブな会見がニュースでよく取り上げられます。たくさんの方がいるからお願いするんですけど、スポーツニュースやそれ以外のところで、より多くW杯の素晴らしさを伝えてほしいと思っています」と訴えた。

 最後には報道陣から「槙野選手にとって、プロフェッショナルとは」と問いが飛び、「プロフェッショナルとは、紛れもなく、紛れもなく…ケイスケ・ホンダですね。ケイスケ・ホンダでしょう。あの方こそプロフェッショナルです」と笑わせていた。