日本はワールドカップ(W杯)・ロシア大会前、最後の親善試合となったパラグアイ戦に逆転勝ちし、大会本番へ弾みをつけた。

 5月30日のガーナ戦から2連続で完封負けを喫していた鬱憤(うっぷん)を晴らすような4得点での勝利の裏には、西野朗監督の名采配? もあった。指揮官は試合後、前半の決定機を決めきれなかったものの、後半に2得点したFW乾貴士について「前半、外しまくっていて、後半『重りを外せ』と言って… スパイクも替えてよかったんじゃないでしょうか」と明かした。

 その通りスパイクを履き替えた乾は後半、軽快なドリブルから同点ゴールを奪い、立て続けに逆転ゴールもゲット。後半開始から18分間で2点を奪う変貌ぶりで期待に応え、試合後には「後半に2点。もう前半のスパイクは捨てようと思います」と笑わせた。

 待望の西野ジャパン初ゴールを決め、両足だけでなく、心の重りもとれた。「今日のゴールでほっとした。本大会にいい形で入れるのは確か。(W杯は)難しい戦いというのはわかっている。しっかり次の戦いにむけてみんなで調整して、しっかり入っていけるようにしたい」と気を引き締めた。