2度追い付いて引き分けた日本代表の西野朗監督(63)は、3人の交代で本田圭佑、岡崎慎司、宇佐美貴史という交代カード3枚をすべて、攻撃的な選手とし、最後まで勝とうとした。
「ピッチにオフェンシブなメッセージを、最後まで送りたいなという中で、3人をチョイスしました」
勝てなかったが、2度追い付いた日本の底力に、西野采配が火をつけた。
過去のW杯で日本は先制された試合は1分け6敗だった。2度追い付いたのは初めて。にもかかわらず、西野監督は本気で悔しがっていた。
「(後半)徐々に、日本の選手たちの方が走れて、ボールも動かせた。よって、勝ちきりたいというところは思うところです」
試合前日、23日の公式会見ではセネガル戦で勝利を目指せと大号令をかけ「第3戦は敗者復活のゲームであって。2戦目で決めなければいけないと選手たちに伝えています」と話していた。これは、選手への強いメッセージだったようだ。
試合後は結果も踏まえ、冷静にこう言った。
「(ドローは)3試合目に間違いなく有効な結果。敗者復活のゲームではなく、しっかりトップで通過できる状況が、まだあるっていうゲームと考えたい」
このあたり、言葉に込めたメッセージで選手を動かす西野語もさえわたる。
勝利への渇望を、1次リーグ突破のかかるポーランドとの最終戦(28日・ボルゴグラード)にぶつける。
【八反誠】