一進一退の攻防が続いた試合は2-2の引き分けに終わり、スイスが2位で1次リーグ突破を決めた。

 試合序盤はコスタリカが主導権を握った。まずは6分に左サイドからのクロスに、フリーで待っていたMFボルヘスが頭で合わせるもGKの好セーブでゴールならず。コスタリカは2連敗で既に1次リーグ敗退が決定しているが、前からの積極的な守備でボールを奪って果敢に攻め込む。続く10分には、左サイドをドリブルで駆け上がったMFコリンドレスが右足を振り抜き、バーを直撃。スイスに冷や汗をかかせた。

 なかなかいい流れで攻撃ができていなかったスイスも時間の経過とともにリズムを取り戻す。31分にMFシャキリからパスを受けたDFリヒトシュタイナーが右サイドからクロスボールをあげると、左サイドのFWエンボロがゴール前へ折り返し、中央に走り込んだジェマイリが右足で蹴り込んで先制に成功した。

 後半に入ると、コスタリカが反撃に出る。11分に右CKを得ると、FWキャンベルの蹴ったボールに196センチのDFワストンが合わせて同点に追いついた。コスタリカにとっては今大会初得点となり、スタジアムはサポーターの大歓声に包まれた。

 負けなければ決勝トーナメント進出が決まるスイスは、リスクを冒さずに守りながら追加点のチャンスをうかがう。33分にはエンボロの右からのクロスにFWドルミッチが頭で合わせるも、これはクロスバーに当たり、追加点とはならず。

 試合はこのままでは終わらない。39分に右サイドでMFザカリアがボールを持つと、グラウンダーでゴール前にクロスを送り、これに走り込んだドルミッチが右足で流し込んでスイスが勝ち越しに成功する。

 それでも諦めないコスタリカも後半ロスタイムにキャンベルが左サイドをドリブルで駆け上がると、対応したザカリアがペナルティーエリア内で倒してしまい、PKを献上。これをMFルイスがしっかりと決め、コスタリカが土壇場で追いついた。

 試合はこのまま終了。同時刻開催だった同組のもう1試合、ブラジル-セルビアは2-0でブラジルが勝利したため、ブラジルが勝ち点7で1位。勝ち点5のスイスが2位で1次リーグ突破を決めた。スイスは3日にF組を1位通過したスウェーデンと決勝トーナメント1回戦を戦う。