フェイスブックやインスタグラムなどのSNSを通じ、ファンとの交流を図るサッカー選手は少なくない。昨シーズン終了後にドルトムントを去ったトーマス・トゥヘル前監督も、今年5月末に公式ツイッターをオープンした。しかし、現在監督としての任期中にあり、その年齢や巧みなチームビルディングから何かと注目を集めているホッフェンハイムのユリアン・ナーゲルスマンにとって、ネット上での活動は、いささか合わなかったようだ。

 今年3月にフェイスブックの公式ページを開設したナーゲルスマンは、その1カ月後にインスタグラムも開始。計4万2000人のフォロワーが、同監督のプライベートの様子を日々追いかけていた。

 しかし、それもたった半年で終焉を迎えることになってしまった。先日、自らSNSのアカウントを消去したナーゲルスマンは、その理由について大衆紙「ビルト」にこう話している。

 「最初から、自分のアカウントは自分で管理しようと思っていたんだ。でも、(フォロワーの数が)こんなにもふくれ上がってしまった。あまりにも強烈で、これを維持していくのは不可能だと思ったんだ。反響が凄まじく、何人ものファンが毎日私にメッセージを送ってくる。それに応じられることもあるけど、応じられないこともある」

 同監督は、さらに続ける。

 「自分で自分に、ストレスやプレッシャーを与えてしまった。これからファンのみなさんとは、(SNSを通じてではなく)以前のように(練習などで)直接会った時に話すようにしたい。今後、SNSを再開する予定もない」

 昨季のデータによると、ナーゲルスマンはブンデスリーガクラブの中で、交代枠を最も早く使う監督だった。もちろん闇雲に起用するわけではなく、途中出場の選手がリーグトップの計13ゴールを決めるなど、戦況を見極める能力が極めて長けていることも証明している。しかしそんな若手敏腕指揮官も、SNSとの付き合い方に関しては、目測を大きく誤ってしまったようだ。