サッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会の日本代表入りが確実視される英プレミアリーグ、サウサンプトンの日本代表DF吉田麻也(29)はサウジアラビアに移籍しない。

 ここ数日の間に、サウジアラビアの強豪アルヒラル移籍合意と突如同国のメディアで報じられ、転載される形で日本の一部メディアも伝え、騒ぎになりつつある。

 この降って湧いたような移籍話。日刊スポーツの取材に、吉田に近い関係者が明確に否定した。

 サウジアラビアはアジアでもレベルが高く、吉田は長く日本代表で主力として活躍し、W杯ロシア大会のアジア最終予選でも同組でしのぎを削った間柄。中東の雄、同国でも吉田の実力が高く評価されているのは間違いないようだ。

 ただ、サウサンプトンはプレミア残留に向け、大事な大事な終盤戦を迎えている。吉田は、主力として愛着あるクラブのプレミア残留にのみ、集中している状況だ。

 わざわざ日本から視察にやって来た日本代表の西野朗監督も吉田がフル出場し、勝ち点3奪取に貢献した4月28日のボーンマス戦を見て「いろいろと話したかったけど(現時点で)彼の頭の中はクラブの残り3試合のことでいっぱいだから」とその思いに触れ、気遣うコメントを残したほどだ。

 吉田は昨年8月24日、29歳の誕生日にサウサンプトンとの契約を3年延長。自身のSNSで「29歳の誕生日の今日、サウサンプトンと新たに3年契約を延長しました。最高のプレゼントです!みなさんありがとう!」と書いた。

 契約は20年夏まであり、クラブ在籍も6シーズンと長く、古株でチームでは主将を任されるなどしている。