決勝が行われ、欧州王者レアル・マドリードは開催国枠のアルアインを4-1で下し、大会史上初の3連覇を達成した。MVPにはFWベイル(29)が選ばれた。前半、バロンドールを獲得したMFモドリッチ(33)のミドルシュートで先制。後半に突き放した。敗れたアルアインのDF塩谷司(30)は、一矢報いるゴールを決めたが日本人初Vはお預け。3位決定戦はアジア王者鹿島が、南米覇者リバープレートに0-4で敗れ4位に終わった。

今季ここまで、苦しんできたレアル・マドリードが笑顔で18年を締めくくった。前半14分、モドリッチの左足ミドル弾で鮮やかに先制。後半15分にはリョレンテの右足ボレー弾で加点。さらに同34分、主将のセルヒオラモスが得意の頭で決め、突き放して試合を決めた。

試合終了の笛が鳴ると、選手は静かに優勝をかみしめた。ソラリ監督は「欧州CLを3度、クラブW杯を3度連続で勝ち取るのは難しいこと。選手たちはクラブの歴史をつくった」と史上初の3連覇を喜んだ。

エースFWロナウドが抜けた今季は厳しいスタートを切った。ロペテギ前監督のもとで開幕を迎えたが、10月28日に行われたバルセロナとの「クラシコ」に1-5と完敗したことで現監督にスイッチ。以降の公式戦13戦11勝と立て直してはいるものの、リーグでは16節ですでに5敗。3位だった昨季の6敗に迫るなど、圧倒的な強さが薄れつつある。セルヒオラモスは「3連覇というのは良い兆候」と喜んではいるが、同時に苦しんでいたことも読み取れる。

決勝では、準決勝の鹿島戦でハットトリックを達成したベイルとベンゼマで計13本のシュートを放ちながら、なかなかチャンスをモノにできなかった。だが、終わってみれば4得点で圧勝。ロナウド頼みの攻撃から、全員サッカーへ移行している段階でも、クラブ世界一を勝ち取った。

就任後、初タイトルの指揮官は「完璧に試合をコントロールした。ふさわしい瞬間に得点を決めた」。セルヒオラモスも「僕らには決定力があった。タイトル獲得にふさわしい」と手応えを口にした。試行錯誤が続いているが、ロナウドのいない新たなレアル・マドリードへ。中東の地で確かな1歩を踏みだした。