元日本代表MF本田圭佑(メルボルン・ビクトリー)が実質的な代表監督を務めるカンボジアで、同U-18(18歳以下)代表監督に日本人が就任することになった。清水エスパルスやJ2FC岐阜などで監督を歴任した行徳浩二氏(54)で、本田との「日本人タッグ」で同国サッカー界発展に尽力する。

行徳氏は24日から4日間の日程で現地を訪れ、練習場などを視察した。早ければ来月上旬にも指導を始める予定で、代表監督を務める本田とも連係しながら強化を図る構えだ。同氏は「何も決まっていない」と前置きした上で「本田選手がきたら練習を見させてもらいたい。同じ国の選手を指導するなら、コミュニケーションを取ることは絶対に必要」と強調した。

既に現地スタッフにもあいさつし、不足している用具などの発注も済ませて一時帰国。同国協会関係者からは、隣国のタイとベトナムに張り合えるチーム強化を託されたといい「サッカーでカンボジアを盛り上げたいという熱意を感じた。すごく楽しみ」と話した。

過去にもブータン代表やネパール代表を率いるなど国際経験は豊富だ。日本協会がアジアのサッカー後進地域に指導者を派遣する事業の一環で、異国での指導は今回が3カ国目。ユース年代は07年に清水ユースを率いて以来12年ぶりで「若い子たちは伸びしろがある。結果も大事だが、成長するための手助けをしたい」と決意を口にしている。

◆行徳浩二(ぎょうとく・こうじ)1965年(昭40)1月28日、静岡県生まれ。東海大卒業後はドイツのブレーメン・アマチュアなどでプレーし、94年に指導者転身。清水ユース監督などを歴任し、03年12月にトップの監督に。08年からブータン代表、12年からJ2岐阜、16年はネパール代表監督。家族は夫人と3男。