レスターFW岡崎慎司(32)が、フラム戦に後半27分からトップ下で出場した。44分、右SBのDFペレイラの折り返しに右足で合わせるも、シュートは相手GKの正面をつき、今季初ゴールはならなかった。

試合後は「自分の思ったところと違ったところに(シュートが)いってしまいました」と苦笑い。「とりあえず枠内に入れなきゃいけないと意識しすぎた」と続けた。

とはいえ投入直後から激しくプレッシャーをかけ続け、ロジャーズ監督となった新体制でも献身性をアピール。投入時に前線から激しくいくよう指示を受け、まっとうした。

「前からプレスをかけにいったり、相手ボランチの動きを見たりとトライをしながら、最後はうまくハメるやり方を見つけられた感覚もあります。ちょっとした修正もやりながらプレーできたので、ボールに触れる機会は少なかったかもしれないですけど、追い込み続けることで、周りが余裕を持ってプレスで敵をハメるための時間をつくるような動きができていたかと思います」

流れを引き寄せる一助となり、チームに勢いを与えた。レスターは新体制で初のホーム試合を白星で飾った。

監督交代後もチーム内で挑戦者の立場である状況は変わらない。前節での3バックが今節では4バックに変更されたように、新監督は対戦相手に応じてオプションを試している状態。同じ32歳で、この試合の2ゴールでレスターでの100得点を記録したFWバーディーが、FWの主力として地位を確立している。ただ岡崎も、右足首の痛みの影響もあってベンチを外れた前節から前進した。

「体力的にはトレーニングも十分にしていました。ただ、シュートのところで思うようには打てなかった。そこの感覚的な部分だけがもう少し。決めなきゃいけない。あの場面で決めるかどうかで評価も変わってきただろうし。ただ、少なくとも流れを変えるということだけはできた。だから今後も、点を取りたい場面で自分を使ってもらえるパターンというのはあると感じています。すごくモチベーションが上がる試合だったと思います」と、課題の中にも確かな手応えをつかんだ。

今季、残るリーグ戦はあと8試合。今季で契約が切れる岡崎には、ここで結果を残しておきたい思いも当然ある。

「最終的にレスターを出ることになったとしても、次に同じようなレベルのステージを選べなくなるという危機感もあります。足をしっかり治しながら、練習からいろいろなことにトライして、今の監督に認めてもらえるようにやっていきたい」と、力のこもった声で話した。(山中忍通信員)