欧州チャンピオンズリーグ(CL)の決勝は23日、リスボンで行われ、バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)がパリ・サンジェルマン(フランス)を1-0で下し、7季ぶり6度目の優勝を飾った。後半14分、キミヒの右からのクロスをコマンがヘディングで合わせて先制。クラブの欧州CL通算500得点目が決勝点となった。

試合序盤からお互いに前線からプレスを仕掛け、チャンスをうかがった。一進一退の攻防の中、Bミュンヘンは前半25分にセンターバックのボアテングが負傷し、ズーレと交代するアクシデント。だが、ここでリズムを崩すことはなかった。

この日はコマンの1ゴールだけだったが、1次リーグから11試合で計43得点。圧倒的な攻撃力を武器に11戦全勝で国内のリーグとカップ戦を合わせ「3冠」を達成した。大会11連勝は13年のBミュンヘン、14-15年のRマドリードの10連勝を上回る新記録となった。

初優勝を狙ったパリ・サンジェルマンはネイマールとエムバペが速攻から好機をつくったが、GKノイアーの壁に阻まれ、フランス勢では92-93年シーズンのマルセイユ以来、2チーム目の欧州制覇はならかった。

◆バイエルン・ミュンヘン 1900年創立。ドイツ1部リーグ30度、ドイツ杯20度の優勝はともに最多。欧州CLは前身の欧州チャンピオンズ杯でベッケンバウアーらを擁し、73-74年から3連覇した。11-12年には宇佐美貴史(G大阪)が所属。本拠地はミュンヘンのアリアンツ競技場(約7万5000人収容)。

◆欧州CL 欧州のクラブレベルでは最も権威のある国際大会。55-56年に欧州のクラブ王者を決める大会として、欧州チャンピオンズ杯の名で始まる。92-93年に現在の名称に変更された。今大会は新型コロナウイルスの影響で大会方式が変更され、準々決勝からは全て一発勝負となり、リスボンで集中開催された。