ブラジル1部の古豪、ボタフォゴのMF本田圭佑が28日、ツイッターに意味深な投稿をした。

所属するボタフォゴは、今月6日に就任したものの、健康問題などにより、1試合も指揮を執っていないラモン・ディアス監督の退任を発表したばかり。

まず本田は英語で、突然「信じられない」とつぶやいた。何が「信じられない」のかには言及していない。

続けて再び英語で「彼らが、ここ数日で、私のことを納得させられないのであれば、離れることも考え始めなければならない」とした。

こちらもどこを「離れる」のかの記述はなく、「彼ら」が誰なのかも、分からないが、クラブに対する警告ととれなくもない。

ボタフォゴはすでに本田加入後の約10カ月で何と5人目の監督が就任するカオス状態。

伏線もある。

本田はディアス前監督の就任に合わせ、ツイッターで、「ボタフォゴを愛する皆さんへ」と、熱く、それでいて論理的なメッセージをポルトガル語で投稿していた。

ボタフォゴが苦しむ財政面について、改善をはかるための持論などをつづり「互いに批判したり、傷つけ合ったりせず、尊重しながらクラブが正しい方向に進むように」などと訴えた。

最後はサポーターに向け「ボタフォゴを愛する本田圭佑」として、メッセージを発信。共闘を呼び掛けていた。

ただ、このメッセージも効果はなかったことになる。

本田は2月に加入した。加入時のバレンティン監督は本田のブラジル到着から、わずか2日で解任された。その後就任した元鹿島アントラーズ監督のアウトゥオリ監督も10月に辞任。続くラザロニ監督も、その10月末に退任した。

GKコーチが何とか暫定的につなぎ、やって来たはずの元アルゼンチン代表、Jリーグ初代得点王のディアス監督は、何と1試合も指揮を執らずに退任した。

就任から1カ月持たずに去る監督が、ここ2カ月で2人もいる。

ブラジルで監督交代は日常茶飯事ともいわれるが、いくらなんでも、クラブ経営陣のビジョンが問われる事態といってもいい。

当然というべきか、全国選手権で低迷し、降格圏にいる。20チーム中19位とまったく調子が上がらず、迷走中だ。

本田の“メッセージ”には、反響を呼んでいる。

サポーターとみられる人たちが、SNS上で「今のクラブにはあなたが必要だ」というものから、鳴り物入りで加入しながら、降格圏にいるチームの低迷の責任は本田にもあるとし「ツイッターではなく、ピッチの主役に」という手厳しいものもある。

クラブの反応と、今後の本田の決断が注目される。