ビリャレアルの日本代表MF久保建英(19)が22日のスペインリーグ第15節ビルバオ戦でリーグ戦2試合連続で出番のなかったことに対し、チームでの居場所がなくなっていると、スペイン紙マルカ電子版が23日に報じている。

同紙は久保が出場しなかったオサスナ戦とビルバオ戦のここ2試合で、エメリ監督のプランの中で久保の居場所がなくなったのが明らかになったこと、ここ最近の試合でジェレミ、フェル・ニーニョ、バエナら下部組織出身の若手選手たちが台頭していることを伝え、この状況が改善されることは難しいと指摘していた。

久保の給料と期限付き移籍の手数料合計で約500万ユーロ(約6億2500万円)を支払うビリャレアルにとって、このオペーレーションは経済面で大きな賭けだったが、そのパフォーマンスは期待を下回っており、チームで重要な選手になれていない。一方、フェル・ニーニョやジェレミは久保の半分程度の出場時間でそれぞれ3ゴールを決め、素晴らしいパフォーマンスを発揮している。エメリ監督は先週、「良いパフォーマンスを見せられない選手を10試合続けて使うために、我々はここにいるのではない」と無条件に試合に起用しないことを強調していた。

久保の今冬の移籍市場での退団話については当初は、久保とRマドリードが出場時間の少なさに不満を持ち、状況が改善されない場合、1月の移籍市場での退団を検討していたという。しかし現在はビリャレアルがRマドリードと合意できた場合に契約解除の決断を下しているとのことである。

さらにビリャレアルは今冬の移籍市場で、今季絶望と見られるイボラの代わりを探すことを検討しており、久保退団はEU圏外枠に空きができることを意味するため、ポジティブにとらえているとのことだ。

これらの要素を踏まえ、マルカ紙は今後数週間のうちに久保、ビリャレアル、レアル・マドリードが、全員に利益をもたらす解決法を見つけるために話し合うと推測しているが、三者にとってベストな選択肢は久保が退団することだという見解を示している。

(高橋智行通信員)