パリ・サンジェルマンがフランス代表FWキリアン・エムバペ(22)を今夏にレアル・マドリードに売却する場合、交渉にビニシウスを含めることを希望していると、スペイン紙ABCが30日に報じている。

パリ・サンジェルマンはこれまで、エムバペの契約が来年6月30日までのため、1年前から契約延長オファーを合計で4回出してきたが、エムバペがRマドリード移籍を望んでいるため、その全てを断ってきたと同紙は伝えている。

両クラブの関係は昨季、ケイラー・ナバスとアレオラ(昨季、Rマドリードに期限付き移籍で所属)のトレードでも分かる通り良好であり、Rマドリードがエムバペ獲得を強く求めていることで、話し合いが急進展しているとのこと。

交渉を行う場合、移籍金は2億5000万ユーロ(約312億5000万円)からスタートするとみられている。最終的にパリ・サンジェルマンが2017年夏にバルセロナからネイマールを獲得した際の2億2200万ユーロ(約277億5000万円)を少し上回る2億2500万ユーロ(約281億2500万円)でまとまる可能性があると同紙は伝えた。

しかし、それはRマドリードにとって非常に高額であるため、そのオペレーションに1、2選手を含めることを目指している。移籍金を捻出し、少しでもコストを下げるためにイスコ、マルセロ、オドリオソラ、マリアーノ、今季期限付き移籍に出しているベール、セバージョスらを手放すことを考えているという。

一方、パリ・サンジェルマンのスポーツディレクターを務めるレオナルド氏は、唯一欲しい選手がビニシウスだと明言しているとのこと。ビニシウスがこのオペレーションに含められた場合、Rマドリードが支払う金額は1億6500万ユーロ(約206億2500万円)まで値下がると同紙は報じている。

今季終了まであと約2カ月で、現在の世界サッカー界で最も市場価値の高い選手に対して、両クラブがどのように交渉を行っていくか、注目されるだろう。

(高橋智行通信員)