18日深夜に発表された欧州スーパーリーグ創設プランはわずか2日間で頓挫したものの、欧州サッカー連盟(UEFA)は同大会への参加を表明していた12クラブに対して制裁措置を取る可能性を示唆していた。

その中でUEFAが特に、欧州スーパーリーグ会長を務めるフロレンティーノ・ペレス率いるレアル・マドリードとユベントスを今回の件の首謀者とみなしているため、準決勝に進出しているRマドリードを今季の欧州チャンピオンズリーグから追放する可能性が浮上し、27日に行われる欧州チャンピオンズリーグ準決勝第1戦チェルシー戦の開催が危ぶまれる事態に陥っていた。

しかし、UEFA執行委員会が23日に会議を開き、現時点ではどのクラブにも制裁措置を取らないことを決定したため、Rマドリードは今大会から追放されることなく準決勝に参加できると、スペイン紙マルカ電子版が同日に伝えている。

UEFAのアレクサンデル・チェフェリン会長はまた、21日に母国スロベニアメディアのインタビューでその件について「シーズンがすでに始まっているため、もし我々が準決勝を開催しなかった場合、各テレビ局に損害賠償を請求されることになるだろう。そのため来週、その試合が行われない可能性は比較的低い。しかしそれは将来的には少し違うものになるはずだ」とコメントしており、準決勝が行われない可能性が若干あることを示唆していていた。

同紙によると、UEFA執行部にはRマドリードに対して今回の件で制裁措置を取る権限がないとのこと。そのため、ジネディーヌ・ジダン監督指揮下のチームはこのまま、3季ぶりの優勝を目指す戦いを継続することになると伝えている。(高橋智行通信員)