欧州選手権で1968年以来53年ぶりの優勝を果たしたイタリア代表が12日に帰国、熱狂的な国民の祝福を受けた。

ロンドン・ウェンブリー競技場での決勝でイングランドをPK戦の末に破ってから数時間後、早朝にローマ空港に到着。空港関係者からの歓声と「グラッツェ アズーリ(ありがとう、イタリア代表)」の横断幕に、主将キエリーニは拳を突き上げ、マンチーニ監督はトロフィーを掲げて応えた。大会中にアキレス腱(けん)を断裂したスピナッツォーラが足をかばいながらタラップを下りた際は、大きな拍手が沸いたという。

夜にはオープントップのバスでローマの街を凱旋(がいせん)。何千人ものファンが歩道を埋め尽くした。そして、大統領官邸などを表敬訪問。現場で決勝戦を観戦したマッタレラ大統領は「皆さんはチームの中でもプレーの中でも調和というものを示した。並外れた価値、まさにスポーツならではだ」と称賛。これにキエリーニは「どんな困難な瞬間でもハートを失わなかった集団の成功です」と答えた。