国際サッカー連盟(FIFA)は14日、スイス・チューリッヒのFIFA本部に国際人権NGOアムネスティ・インターナショナル(AI)の代表団を迎え、22年ワールドカップ(W杯)カタール大会に関連する同国の移民労働者の状況について協議した。

カタールでの移民労働者の労働条件等については、国外から様々な批判の声が集まっていた。

AIは今回の会合でFIFAに対し、この問題への対応を求める嘆願書を提出。その後、FIFAおよびカタールの現地パートナーの専門家を交え、これまでの進展と依然として残る課題について話し合いが行われた。

FIFAの社会責任・教育担当最高責任者ジョイス・クック氏は「我々は大会に関係するあらゆるステークホルダー(利害関係者)が持ちうる懸念について、透明性をもって建設的に話し合い、対処することに常に前向きです。今後も引き続き、W杯の開催に携わる労働者の保護を確実にすることに全力を尽くします」

「W杯はすでに開催地域の労働環境の改善に大きく貢献しており、カタールは比較的短期間のうちに抜本的な労働改革を導入して大きく前進し、正しい方向に進んでいることは明らかです」などと話した。

FIFAによると、カタールでの移民労働者の労働条件は、W杯組織委員会が設定した高い基準や、労働者の権利に関する幅広い法改正により、すでに大きく改善されているもよう。それについては国際労働機関(ILO)、国際労働組合総連合(ITUC)、国際建設林業労働組合連盟(BWI)、その他の国際専門機関も認識しているという。