ウクライナのゼレンスキー大統領が米国のバイデン大統領に対し、チェルシーのロシア人オーナー、ロマン・アブラモビッチ氏(55)に対して制裁を科さないように求めていたことが分かった。米ウォールストリート・ジャーナルが報じた。
ロシア・プーチン大統領と近い存在のアブラモビッチ氏に対しては、英国やEUなど複数の国々が資産凍結や入国禁止などの制裁を科している。
米国でも他国と歩調を合わせるように3月上旬、財務省が同氏に対しての経済制裁を検討していた。だが米国家安全保障会議(NSC)によって、その動きが止められたという。
財務省が制裁を科そうとしていたタイミングで電話会談が行われ、ゼレンスキー大統領がバイデン大統領に対し、アブラモビッチ氏への制裁をやめるように要請したとみられる。
アブラモビッチ氏はウクライナ側の要請で、ロシアとの交渉に関与している。同氏の広報担当者が2月下旬に明らかにしていた。
米国はロシア人の富豪20人以上に制裁を科しているが、アブラモビッチ氏はいまだそのリストに含まれていない。
ゼレンスキー大統領は両国の交渉が平和的に終わるためにはアブラモビッチ氏の存在が必要だと考えており、バイデン大統領への「お願い」となったもようだ。
ただウォールストリート・ジャーナルによると、同氏は2国間の交渉で、それほど効果的な役割は果たせていないという。

